県民参加の民主県政をめざす
埼玉各界連絡会が推薦する高原みさ子知事の実現をめざす決議


 8月31日(日)を投票日にして埼玉県知事選挙がたたかわれています。この選挙は、中央直結、大企業奉仕の大型開発優先の県政継続か、それとも県政を刷新し、県民本意の民主県政を確立するかを争点に、多数の立候補者が争う激戦となっています。
 今回の県知事選挙の発端となったのは「土屋ファミリー」による県政支配、県政の私物化という埼玉県政史上例を見ない未曾有のスキャンダルです。不正蓄財には公共事業をネタにした贈収賄としか思えないものや口利きも含まれており、知事の権力を笠に着た横領まがいのものもあります。そこには多額の税金も入っています。すべてを明らかにしていくことは新しい県政に避けて通れない関門です。しかし、「民主県政をめざす会」以外のどの候補者からも、土屋県政への批判やそれを後押ししてきたことについてなにひとつ反省の声がありません。
 もう一つは豪華・大型開発中心の「土屋路線」を転換できるのか、それとも「土屋路線」をひた走るのかという点です。高原みさ子さん以外の「有力候補」といわれる四候補はすべて大型開発の推進者であり、財政難をリストラや賃金カット、民間活力の導入で切り抜けようとしています。しかも総務官僚として自治体を借金づけにした張本人の候補者、寄居こども病院をつぶし、高齢者、難病患者などの入院給食補助を廃止し、高校つぶしをすすめた土屋県政を支え副知事として「福祉や教育で優れた実績を残した」と自画自賛の候補者、公立高校の役割を否定(「原則廃止」)、石原都政を中心とした「首都圏連合」構想をあげる候補者までいます。  県知事選挙は、わたしたち県立高校・障害児学校の教職員にとっては直接の「雇い主」を選挙することになります。そのため、生活や権利に関わることが直結し、学校教育のあり方にも重大な影響を及ぼし、教職員の諸要求実現のための重要な取り組みです。さらに、集中豪雨のような新自由主義的な「教育改革」のなかで、「競争と管理」ではなく参加と共同の学校づくりをめざせるかどうかの重要な意味を持ちます。
 埼高教は一、憲法・教育基本法を学校に生かそう。民主教育のいっそうの発展を二、高校の統廃合をやめ、30人学級の実現を、子どもたちの学習権の保障を 三、教職員のいのちと健康をまもろう、学校に働くルールの確立を 四、すべての障害児にゆきとどいた教育を五、有事法制の発動反対、平和憲法を守る県政を 六、大規模開発から教育・福祉優先へ、憲法を生かした県民参加の県政をという6大要求の実現を目的に「県民本意の民主県政をめざす埼玉各界連絡会」に参加し、告示日以来、意思統一に確信を持って支部、分会、分会員が重層的な取り組みをすすめて来ましたが、最終盤の今、どの候補も抜きん出ている候補はなく、まさに混戦の情勢です。
 埼高教は諸分野の団体とともに全県網の目の「地域の会」をもつ民主県政の会が推薦した高原みさ子さんをたて、県民の目に見える積極的な活動に参加し、その力をフルに発揮すれば勝利への展望がひらけます。民主県政をめざす会が提起している100万人対話(埼高教7万5千人)、支持拡大で県民本意の県政実現のために短期間の選挙戦必勝を期して全力をあげてとりくみます。

右、決議します。
2003年8月27日 埼玉県高等学校教職員組合第302回拡大中央委員会