『定時制学校説明会』 2009.01.10

 1月10日、大宮ソニックシティーの9階会議室で『定時制学校説明会』が行われました。

 この『説明会』は今年で3回目。受付や司会など、夜間定時制高校の生徒たちが分担して運営しています。はじめに夜間定時制高校の生活を写したスライドを上映。授業の様子やさまざまな行事で、いきいきとした学校の様子が次々と映し出されました。その後、主催者あいさつでは朝霞高校定時制教諭の佐藤元さんが「いま、夜間定時制高校には多くの不登校経験者が入学してきます。そうした生徒たちは、はじめは学校や教員に対する不信感があっても、時間が経つにつれて学校にいついていくんです。それは定時制が、人数の少ない環境で教員が生徒一人ひとりをしっかりと見てあげることができるから。そして、その結果「管理」・「競争」・「強制」という「3K」がないからだと思います。ゆっくり、でもしっかりと生徒たちが成長していく場所、それが定時制です。」と話しました。

 夜間定時制には「給食」があるのも大きな特徴です。大宮商業高校定時制で給食調理員をしている久保さんが温かい話をしてくれました。自校方式の給食なので作りたてを食べてもらえること。給食費はすべて材料費として使うことができること。「給食はくさいから嫌い!」と言っていた生徒が、定時制の給食を食べて「やっぱり手作りは違うね♪」と言って残さず食べてくれたこと。1人ぽつんと食べていた生徒が食器を返却するときに「ごちそうさま。いつもありがとう。」と言ってくれたこと…etc.どれも心温まるエピソードでした。

 生徒たちの見せ場もありました。アトラクションで、大宮商業高校の軽音部が茨城県の定時制高校に通う生徒と共同でつくった『定時制の唄』を演奏、続いて川越工業高校からは「さくら〜アカペラバージョン」が披露されました。

 最後に、いま定時制高校に通っている生徒、子どもが定時制高校に通っていた保護者、定時制高校の卒業生がそれぞれのことばでその思いを語りました。どのことばからも感じられるのは、定時制高校の教員や級友とのつながりのあたたかさ、そしてその中でしっかりと自分を見つけ成長していく姿でした。

 いきいきした生徒たちのパワーと、教職員・保護者の温かい雰囲気で行われた『定時制説明会』。参加者は約100名でした。
司会をつとめた2人 主催者のあいさつ 心温まる「定時制の給食」のはなし 大宮商業軽音部が「定時制の唄」を演奏 卒業間近の生徒が語る定時制の4年間